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ナルコレプシー(過眠症)

ナルコレプシー,過眠症

ナルコレプシーという睡眠障害は、一時かなり話題になったので知っている人も多いと思います。他の国に比べ特に日本人に多く、社会生活に重大な支障を及ぼす可能性の高い過眠症です。
いつも眠そうにしているため、怠け者とかやる気が無い、と思われがちですが、夜間必要な睡眠を取ることができない疾患ですからやる気の問題ではないんです。
会議や試験、人との会話中など、脳が緊張しているはずの場面でも急に眠ってしまう、笑ったり驚いたりすると急に力が抜ける、という人は早急に睡眠専門医を受診しましょう。


ナルコレプシーとは

昼は起きていられず夜も眠れない

昼間は強い眠気を感じてしっかり起きていることができないのに、夜になってもしっかり熟睡することができないというのが、ナルコレプシーの特徴です。
ですから、体内時計のリズムも正常に働いていません。覚醒しているはずの昼間でも、突発的に居眠りをしてしまいます。一回の居眠りは数十秒〜30分程度と比較的長く眠り込んでしまう事もあります。
こんな状態では、一般的な社会生活に支障が出てしまうのは当たり前です。しかも、自分では気が付かないうちに眠ってしまう事も多く、重大な事態になりかねません。

力が抜ける症状

喜んだり笑ったり泣いたり怒ったり、喜怒哀楽の感情が起こった時に突然身体の力が抜けてしまうのもナルコレプシーの典型的な症状です。この症状は情動性脱力発作(カタプレキシー)と呼ばれ、ナルコレプシーの名前の由来ともなっています。
喜怒哀楽に伴う感情の変化で筋肉の緊張感が発作的に低下することで、力が抜けたように感じます。
頭がカクンとたれてしまったりろれつが回らなくなったり、と力の抜け方も様々ですが、感情の変化に伴って起こる為恥ずかしさと驚きで感情を出すことを恐れる様になる人もいます。

幻覚・幻聴・金縛り

浅い睡眠時や眠り始めなどに情動性脱力発作が起こることがあります。一過性の脱力発作ですが、夢か現実かわからないような状態で声を出す事も動く事もできないため、幻覚や幻聴が聞こえたり、金縛り状態になります。
心理的にとても怖い思いをするため、眠ることが恐怖に感じてしまう場合もあります。
また、この幻覚や幻聴は日中居眠りをしてしまった時に起こる事もあります。そうなると、常に不安感や恐怖感から人との接触を拒んだり内向的になってしまうケースもあります。

原因と治療方法

原因・診断

覚醒を維持するための脳のメカニズムと、レム睡眠の出現回数と量に異常が現れていることが原因だと考えられています。また、ヒト白血球抗原型に関係する遺伝子や脳の視床下部から分泌されるオレキシンという蛋白質とも深い関係があるといわれています。
睡眠障害のうちこのナルコレプシーを発症しているという人の割合はとても少ないのですが、根本治療が難しいのが現状です。
ナルコレプシーの可能性が合った場合には、脳波検査・睡眠日誌、日中睡眠ポリグラフ・終夜睡眠ポリグラフ検査などを行い判定します。

治療方法

根本治療は難しいとされていますが、日常生活だけでなく人格にも重大な影響を及ぼす可能性があります。そのため、症状が酷い場合には、睡眠導入剤や非定型抗精神病薬、精などを使った治療が行われています。
十分な睡眠が取れるようになると、日中の居眠りといった症状は軽減されます。
ナルコレプシーは、十代から二十代前半と若い年齢、特に14〜16歳に最も多くみられることがわかっています。
そのため、夜間にできるだけ必要な睡眠が十分取ることができるように、生活のリズムを細かくチェックする対処も大切です。